読んだ漫画。

乱読したものに関しての雑文をあげる場です。

ドリフターズ 1 (ヤングキングコミックス)

ドリフターズ 1 (ヤングキングコミックス)

HELLSINGは、墓場まで持っていくと心に決めている平野信者ですが、HELLSINGがあまりにも素晴らしかったので、新作はさして期待しないで買いました。しかし、どこからどう読んでも丸ごとヒラコー。ごちそうさまです。満腹です。平野先生特有のケレン味溢れる画面構成とセリフが満載。

これであと半年は、生きていけます。そして、平野先生の何が好きかって、臆面もなく美形が出てくるところです。男性が描く、美形男子って筋肉の描き方や、ちょっとした仕種に、「男らしいフェロモン」が、きちんとあって好きなのです。

島津豊久の狂った戦闘狂の面と、義侠心に溢れた純粋さの両面を併せもつ、主人公造詣も魅力的です。戦争大好き、戦うの大好きで、血飛沫の中で踊り狂う様が常でありながら、時折みせる誰よりも純粋でまっすぐな心が、この作者さん特有の美学を体現していると思います。だから、主人公がどんなに血飛沫の中で踊り狂っていても、心を惹きつけてやまない。前作、HELLSINGアーカードにも通じる平野漫画の大きな特徴かなと思います。

話の内容はあってないようなものw。戦国武士が異世界に飛ばされ、そこで世界史や日本史上の有名な偉人や怪人、武将などと世界を二分にする戦争をする話。

ヒラコー漫画は、話のストーリーなどは気にせず、ケレン味のある画面構成や、キャラのセリフ、頭のネジが10本ぐらい飛んでいる狂ったキャラ達が跳梁跋扈する様を身震いしながら楽しむものだと思います笑。


画もストーリー展開も荒削りな部分が多々あれど、詰めれば面白くなりそうな気配がします。

卒業するだけで、輝かしい将来が約束されている高校に入学し、明るい青春時代を過ごすはずが、その高校は、「神蝕」という化け物が定期的に発生する地獄だった・・というのがこのお話のアウトライン。

とっつきやすい絵柄にも係わらず、血飛沫がとび、体がバラバラになるなどの残虐シーンも、それなりにキッチり描かれているので、グロイ場面が苦手な方は回避した方が懸命。

主人公は成長型で、気が弱くて自分を変えたいと思っている少年。ある能力によってそれが変化しますが、その設定はさすがに安易だなと思ってしまいました。

ともあれ、「神蝕」によって引き起こされる学園内の緊迫感が面白くて、世界観には魅力があります。入学当初から、とにかく生徒が死にまくり、蝕に怯えて、恐怖のあまり自殺してしまう生徒もいる。

そんな中でも図太く生き残りを目指すものもおり、生徒同士の人間模様をうまく詰めれば面白くなるかも。昔流行した悪名高い「バトルロワイヤル」の変形版とも受け取れます。個人的には気に入ったので続刊購入予定。